IP分散サーバーとは、複数のWEBサイトを運営する際に、WEBサイト毎に異なるIPアドレスを割り当てるために使用されるサーバーです。
IPアドレスの分散は、一般的には、SEO対策の為の手法として用いられます。
WEBサイトのIPアドレスを分散させることで、被リンクの価値を高めることができます。
ただ、WEBサイトの数だけIPアドレスを用意する必要があり、お金が掛かるというデメリットもあります。
WEBサイト毎に、複数のレンタルサーバー会社でサーバーを契約するという方法もあります。
ですが、それだとお金がかなりかかります。
そこで、一般的にはIP分散サーバーを利用することで、サーバー費用を抑えることもできます。
今回は、おすすめのIP分散サーバーを5サービス紹介します。
IPアドレスの分散を検討されている方は、チェックしてみましょう。
コンテンツ
IP分散サーバーについて
IPアドレスとは
IPアドレスとは、コンピューターに割り当てられた数字の羅列のようなモノです。
一般的に、インターネット上でのコンピューターの住所のようなものと例えられています。
現在、IPアドレスには、IPv4とIPv6の2通りの仕組みが用意されています。
IPアドレスというとIPv4を指すことが多く、コンピューター内では32ビットの番号(00000000.00000000.00000000.00000000~11111111.11111111.11111111.11111111の範囲)で管理されています。
ただ、一般的に、我々(人間)が目にするのは10進数に変換された番号で、「0.0.0.0~255.255.255.255」の範囲内でIPアドレスが管理されています。
↓
この説明だとよく分からないですね。
要は、ピリオドで4つのフィールドに区切られたの数字の羅列のようなものと考えて下さい。
例えば、「123.5.31.128」みたいなものですね。
IP分散サーバーとは
IP分散サーバーとは、IPアドレスを分散させたサーバーの事です。
複数のIPアドレスを用意することができ、WEBサイト毎に別々のIPアドレスを割り当てたサーバーを使用できます。
それにより、複数サイトを運営している方でも、各WEBサイトに異なるIPアドレスを設定する事が可能となります。
IP分散サーバーによるSEO効果
IPアドレスの分散を行う目的は、ほとんどの場合、SEO対策になります。
通常、被リンクを多く得ているWEBサイトは、Googleからの評価が高くなります。
ですが、自作自演でサテライトサイトを作って被リンクを送っていると、同じIPアドレスのサーバーばかりになることもあります。
↓
それだと、明らかに自作自演と見抜かれてしまいますよね。
そこで、IPアドレスを分散させることで、不自然な被リンクを解消することができます。
その為に用いられるのが、IP分散サーバーになります。
IPアドレスを分散させることが、直接SEO効果につながる訳ではないです。
ですが、自作自演のSEO対策とみなされる危険性を減らし、被リンク効果を得やすくしてくれます。
クラスC以上での分散が重要
IP分散で重要なのが、IPアドレスのクラスC以上での分散です。
例えば、「111.222.333.444」というIPアドレスがあったとして、「333」の部分がクラスCに該当します。
Googleが重要視しているのはクラスC以上の部分で、被リンク効果を増やすにはクラスC以上が分散していることが大切です。
つまり、IP分散サーバーは、クラスC以上でIPアドレスが分散しているサーバーになります。
おすすめのIP分散サーバーを5つ紹介
IP分散サーバーについては、上記で説明した通りです。
ただ、やはり、自作自演のSEO対策であるということは忘れないでください。
それを理解した上で、IP分散サーバーを利用するようにしましょう。
それでは、おすすめのIP分散サーバーを5つ紹介します。
IP分散サーバーをお探しの方は、ぜひチェックしてください。
シングルドメインとは、1IP分散サーバーに対して1ドメインのみを紐づけが可能なプランです。
それに対して、マルチドメインでは複数ドメインの紐づけが可能で、1IPで複数のWEBサイトの運営が可能になります。
TICServer
TICServerは、セブンアーチザンが提供する「クラスC IP分散サーバー」です。
10IP単位での取得になり、最大で1,000IPまで申し込むことができます。
また、サーバーの管理画面にはcPanelを採用しています。
mixhost(ミックスホスト)やカラフルボックスを使ったことのある方であれば、スムーズに設定できると思います。
TICServerの利用料金
【シングルドメイン】
料金は、シングルドメインの場合、10IPで月額1,080円(税込1,188円)~になります。
ただ、国内IPアドレスを利用したい場合には、10IPで月額4,320円(税込5,346円)となっています。
国内IPにこだわらなければ、月額1,080円になるので、1IPあたり月額108円という計算になりますね。
1IP分散サーバーで考えると、月額108円というのは、国内では最安値級になります。
【マルチドメイン】
また、マルチドメインの場合、10IPで月額3,240~円(税込3,564円)になります。
国内IPアドレスを利用したい場合には、10IPで月額4,860円(税込5,346円)となります。
CIPレンタルサーバー
CIPレンタルサーバーも、セブンアーチザンが提供する「クラスC IP分散サーバー」です。
TICServerと同様に10IP~の購入が可能で、海外IPと国内IPの両方を扱っています。
ネームサーバもクラスC分散が可能で、サテライトサイトの運営にも最適です。
また、WordPress、Joomla、Drupalなど、人気のCMSがワンクリックでインストール可能となっています。
その為、誰でも簡単にWEBサイトを用意することができます。
CIPレンタルサーバーの利用料金
【シングルドメイン】
シングルドメインの場合、海外IPだと10IPで月額1,500円(税込1,650円)、国内IPだと10IPで月額2,500円(税込3,750円)となっています。
1IPで考えると、海外IPで月額150円、国内IPで月額250円となりますね。
10IPでも1,000IPでも、1IPあたりの単価は同じなので、シンプルな料金設定にはなっています。
IQサーバー
IQサーバーは、1000IP以上を購入できる「クラスC IP分散サーバー」です。
海外IPと国内IPから選択可能で、1IPあたり月額153円~と国内でも最安値水準となっています。
WordPress自動インストール機能も付いており、無料SSLの利用も可能なので、誰でも簡単にWEBサイトの公開が可能になっています。
IQサーバーの利用料金
【シングルドメイン】
海外IPの場合、1IPセット(10IP)で月額1,527円(税込)となっています。
国内IPだと、1IPセット(10IP)で月額3,565円(税込)となります。
また、12ヶ月で申し込むと、5%オフで購入することができるので、お得になります。
IQサーバーでは、DNSサーバー分散オプションも利用することができます。
DNSサーバー分散オプションは、1IP(1ドメイン)あたり月10円となっています。
ULTRA DOMAIN(ウルトラドメイン)
ULTRA DOMAINの「クラスC IP分散サーバー」は、国内クラスC分散率100%となっています。
1IP単位から取得することができ、100IPや200IP取得すると割引価格で購入することもできます。
ULTRA DOMAINの利用料金
【シングルドメイン】
料金は、シングルドメインの場合、1IPが月額545円~です。
【マルチドメイン】
また、マルチドメインの場合には、1IPで月額1,089円~です。
123サーバー
123サーバーは、5IP単位での購入が可能な「クラスC IP分散サーバー」です。
国内IPだと300IPまで購入が可能となっています。
※海外IPの販売は終了
123サーバーの利用料金
【シングルドメイン】
123サーバーでは、シングルドメインの場合、5IP(国内分散シングルドメインプラン5サーバー)で月額2,381円(税込2,619円)となっています。
1IPあたり477円となっています。
また、300IP(国内分散シングルドメインプラン300サーバー)だと月額114,286円(税込125,714円)で、1IPあたり381円となります。
一括でまとめて購入するほど、1IPあたりの単価が安くなります。
【マルチドメイン】
マルチドメインだと、5IP(国内分散シングルドメインプラン5サーバー)で月額3,715円(税込4,086円)となっています。
1IPあたり743円となりますね。
因みに、300IPだと1IPあたり581円となるので、一括で購入するのもおすすめです。
IP分散サーバーのデメリット
IP分散サーバーのデメリットは、以下の2点になります。
- 通常のWEBサイト運営には向かない
- 費用がかさむ
通常のWEBサイト運営には向かない
仕事柄、IP分散サーバーについてもいくつかチェックしたことがあります。
その経験からすると、IP分散サーバーはストレージ容量が少なく、サーバー自体が重いことが多いです。
あくまでIPアドレスを分散させるためのサテライトサイト用サーバーで、通常のWEBサイト運営には不向きです。
サテライト以外のメインとなるWEBサイト(アクセスを集めたいWEBサイト)は、通常のレンタルサーバーを利用しましょう。
おすすめのレンタルサーバー
↓
■エックスサーバー
■ロリポップ!のハイスピードプラン
■ABLENET(エイブルネット)
費用がかさむ
IP分散サーバーは、費用がかさみます。
その為、個人で利用する場合には、10IP~20IP個程度の購入が多いです。
被リンクを集める為の経費と考えれば決して高い価格ではないですが、そこはデメリットにもなりますね。
企業やSEO業者が購入する場合には、100個、200個単位でIPアドレスを取得するのもいいかもですね。
IP分散サーバーのに関する口コミ
IP分散サーバーに関する口コミもチェックしてみましょう。
ちょっとお高いんですよねー
IP分散サーバーを契約しようか考えたけど、ちょっとお高いんですよねー🤔
123サーバーは最低5IPなので、5サイト分のコンテンツを作ったら契約しようと思う。
来年のGWに作業できるように記事モリモリかくぞー💪— シトヒ|SEOで稼ぐブロガー (@shitohi_blog) December 20, 2023
IP分散サーバーを利用するデメリットの一つがコスト面です。
メインのサーバーとは別にサーバーを借りることになるので、その分の費用がかさんでしまいます。
IP分散サーバーは、基本的には資金に余裕のある方、本気で被リンクを増やしたい方向けといったサービスになります。
エラー出まくりで困ってる
安かったから初めて使うIP分散サーバーを契約したんだけどエラー出まくりで困ってる。どこかおすすめないですか?
— 鳥になりたい。 (@birdbird_tori3) February 14, 2022
私の経験上、IP分散サーバーはどこも同じようなものかと思います。
WEBサイトを本格的に運用する為のサーバーではなく、あくまでサテライトサイト向けのサーバーです。
エラーが出たとしても、取り合えずサテライトサイトの運営ができればOKだとは思います
123もダメ、ウルトラもダメ。
最近安定した分散サーバーがない。
123もダメ、ウルトラもダメ。
フツーに突然サイトの表示がされなくなる。問い合わせてもすぐ返事もなし。
2〜3日後に復旧を繰り返してばっか。
たかがIP分散サーバーだけど、サーバー会社としては終わってる。
— Nissyはうめも (@withkun1) August 23, 2021
これも同様ですね。
IP分散サーバーに安定性を求めるのは止めた方がいいです。
IP分散サーバーは、あくまでサテライトサイト用のサーバーとして割り切れる方のみ利用するのがおすすめです。
表示速度が遅すぎ
私はIP分散サーバーを使っていない。分散サーバーは表示速度が遅すぎなのでメインにはやめたほうがいい。 #peing #質問箱 https://t.co/hZIDmljGqu
— オーラン@LP制作が大好物なwebマーケター (@domain_orank) January 23, 2019
確かに、IP分散サーバーで構築したWEBサイトは表示速度がかなり遅いです。
全てのサービスが同じとは言いませんが、メインサイトの運営で利用するのは避けた方がいいです。
中古ドメインを大量に購入して余った場合・・・
中古ドメインを大量に購入して余った場合、IPアドレスを分散させて違う動画まとめを運用すればOK。
動画まとめは伸びるまで被リンクが貰えないので、Googleに自作自演とバレないようにIP分散サーバーを使うんです。
ただ絶対に上手くいく保証はないので、お金に余裕があったらやりましょう。
— にいな@動画まとめ運営者 (@nina_3979) January 14, 2022
これは、昔からアフィリエイトの世界で行われているブラックな手法ですね。
中古ドメインを大量に購入して、いい結果を得られた中古ドメインのみを本格運用。
あまりいい結果を得られなかった中古ドメインを、上記ドメイン(WEBサイト)の被リンク用に回す。
↓
私は、お金が掛かり過ぎるので試したことはありません。
あと、効果を得られるかも分からないので・・・
ですが、興味のある方やお金に余裕のある方は、一度試してみてください。
ロリポップ!の500円サーバーを2〜3個契約しておくのもおすすめ
サテライトサイトのIP分散(サーバー分散)をしたい場合はロリポップ!の500円サーバーを2〜3個契約しておくのもおすすめです。#ブログ初心者 #ブログ仲間と繋がりたい #SEOhttps://t.co/YdQjmIDDJA
— アフィリエンサー (@affiliatencer) August 4, 2022
確かに、ロリポップ!の格安プランを利用するのもいいですね。
他にも格安サーバーはあるので、サテライトサイト用のIP分散サーバーとしていくつか契約するのもおすすめです。
IP分散サーバーのQ&A
IPアドレス分散とは、WEBサイト毎にIPアドレスを用意することです。WEBサイト毎に異なるIPアドレスを割り当てることで、被リンク効果を持たせることができ、SEO対策の為に利用される手法になります。
IPアドレスとは、コンピューター毎に割り当てられた32ビットの番号で、インターネット上におけるコンピューターの住所のようなものになります。通常は10進数で表示され、ピリオドで4つのフィールドに区切った数字の羅列(1111.2222.3333.4444)のような形式を取ります。
IPアドレスは、0.0.0.0~255.255.255.255となっています。
IPアドレスは、コンピューター内では2進数で管理されており、00000000.00000000.00000000.00000000~11111111.11111111.11111111.11111111という範囲で区別されています。2進数の11111111を10進数に変換すると「255」となるため、IPアドレスの上限は上記のような数字になります。
一般的に、IPアドレスというとIPv4を指します。ただ、IPv4の仕組みではIPアドレスの枯渇の危機に瀕しており、その対策の為に作られたのがIPv6という仕組みです。IPv6の仕組みでは、IPv4よりも大幅にIPアドレスを用意することができ、実質無限に近い数を作り出すことができます。
IPv4の仕組みでは、IPアドレスは32ビットの番号となっており、4,294,967,296通りのIPアドレスを作ることができます。ですが、32ビットではIPアドレスが枯渇しかけているので、IPv6の仕組みが登場しました。
IP分散サーバーのまとめ
今回は、IP分散サーバーについてまとめました。
IP分散は、WEBサイト毎に別々のIPアドレスを割り当てることの出来る手法です。
サテライトサイトでの使用におすすめのサーバーで、SEO対策の為に使用されます。
多少費用がかさみますが、10IPで月額1,080円で購入することもできます(TICServerの場合)。
こちらの記事では、おすすめのIP分散サーバーも5サービスまとめています。
IP分散サーバーをお探しのは、ぜひチェックしてください。