シンVPSとは、シンクラウド株式会社が提供するVPSサービスです。高速な「オールNVMe SSD」を採用し月額620円~利用することができます。さらに他社を圧倒するCPU処理能力で、ストレージが最大1.6TBあり、高性能なVPSサービスになっています。
今回は、リリースされたばかりのVPSサービス「シンVPS」について詳しく調べてみました。
料金プランやスペック、利用できるOS・アプリケーションを中心にまとめています。
また、メリットやデメリットについてもまとめています。
VPSをお探しの方は、最後までチェックしてください。
因みに、同じグループのエックスサーバー株式会社が提供するVPSには「Xserver VPS(エックスサーバーVPS)」もあります。
Xserver VPSも高スペックなVPSですが、ストレージ容量がデフォルトでは100GBまでとなっており、大規模容量が必要な場合には不向きです。
ただ、メモリ最大64GB、CPU最大24コアとなっており、より高スペックな環境が必要な方におすすめのVPSです。
シンVPSの詳細
利用料金について
まずは、シンVPSの料金をチェックしてみましょう。
※料金は月額、税込みです。
512MB | 1GB | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ストレージ容量 (NVMe SSD) | 30GB | 100GB | 150GB | 200GB | 400GB | 800GB | 1,600GB |
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
1ヶ月 | 900円 | 1,150円 | 1,850円 | 3,600円 | 7,200円 | 14,400円 | 28,800円 |
12ヶ月 | 700円 | 900円 | 1,600円 | 3,201円 | 6,400円 | 12,800円 | 25,600円 |
24ヶ月 | 660円 | 860円 | 1,570円 | 3,150円 | 6,200円 | 12,400円 | 24,800円 |
36ヶ月 | 620円 | 820円 | 1,530円 | 3,091円 | 6,000円 | 12,001円 | 24,000円 |
メモリ | 512MB | 1GB | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB |
vCPU | 1コア | 2コア | 3コア | 4コア | 6コア | 8コア | 12コア |
転送量 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
※テーブルが見切れる場合は、テーブルを左右にスワイプしてください。
追加オプションについて
追加オプションは、「ストレージ増設」と「イメージ保存容量追加」の2つです。
※料金は月額、税込みです。
月額料金 | 内容 | |
---|---|---|
ストレージ増設 | 1,100円/100GB | ストレージ(NVMe SSD)の容量を追加できるオプションです。 100GB単位で追加することができ、最大500GBまで追加することが可能です。 |
イメージ保存容量追加 | 1,650円 | イメージ保存容量を500GBまで追加することが可能です。 ※デフォルトでは50GBまで無料で利用できます。 |
主なスペック・仕様
シンVPSの主なスペックや仕様をチェックしてみましょう。
512MB | 1GB | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ストレージ容量 (NVMe SSD) | 30GB | 100GB | 150GB | 200GB | 400GB | 800GB | 1,600GB |
メモリ | 512MB | 1GB | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB |
vCPU | 1コア | 2コア | 3コア | 4コア | 6コア | 8コア | 12コア |
転送量 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ネットワーク | インターネット 10Gbps共有 | ||||||
グローバルIPアドレス | IPv4アドレス1個 | ||||||
root権限 | あり |
※テーブルが見切れる場合は、テーブルを左右にスワイプしてください。
他社VPSと利用料金・スペックを比較
シンVPSと、人気の「Xserver VPS」「ConoHa VPS」の利用料金・スペックを比較してみましょう。
シンVPS | Xserver VPS | ConoHa VPS | |
---|---|---|---|
利用料金 (12ヶ月契約) | 700~25,600円 | 900~39,000円 | 708~55,660円 |
ストレージ容量 | 30~1,600GB | 50~100GB | 30~100GB |
メモリ | 512MB~32GB | 2GB~64GB | 512MB~64GB |
CPU | 1~12コア | 3~24コア | 1~24コア |
メモリとCPUに関しては、Xserver VPSとConoHa VPSが「64GB/24コア」まで選べるのに対して、シンVPSでは「32GB/12コア」までとなっています。
ただ、ストレージ容量がシンVPSでは最大1,600GBまでとなっており、かなり大容量のプランを利用することができます。
利用料金に関しては、各VPSのスペックも異なるので、一概に高い・安いとは言えないです。
ですが、ストレージ容量重視でお手頃にVPSを利用したい場合には、シンVPSが最も価格を抑えて利用できるようになっています。
シンVPSのOS・アプリケーションイメージ一覧
VPSは、共用サーバーと違ってWEBサイトを公開するには、利用者自身でWEBサーバーやPHP、MySQLなどをインストールする必要があります。
その為、上級者向けのサーバーサービスとなっており、環境構築に時間が掛かるのがデメリットになります。
VPSは自由度の高さがメリット!
ですが、VPSでは、OSを自由に選んでインストールできるのがポイントです。
また、利用者自身が使いたいソフトウェアをインストールしたり、使いたいバージョンのミドルウェアをインストールすることも可能です。
共用サーバーよりも自由度が高いのがメリットで、WEBサイトの公開以外でも利用することができます。
シンVPSでは、利用イメージに合わせたOSイメージ・アプリケーションイメージというものが用意されています。
例えば、OSイメージにはUbuntu、CentOS、Debianなど多くのOSが用意されており、利用したいOSを簡単にインストールすることができます。
また、アプリケーションイメージを利用することで、様々なアプリケーションの設定を簡単に行うことができます。
例えば、WEBサイト公開環境やWordPress環境はもちろん、LAMPやLEMPといったプログラム開発環境も簡単に構築できます。
さらには、ゲームのマルチプレイ環境、AIツール、ビジネスツールなどを比較的簡単に設定することもできます。
そこで、シンVPSで利用できるOSと、アプリケーションイメージについてもまとめておきます。
インストールできるOSイメージ
シンVPSでは、豊富な種類のOSイメージから選んで利用することができます。
- AlmaLinux 8.6(64bit)
- AlmaLinux 8.7(64bit)
- AlmaLinux 8.8(64bit)
- AlmaLinux 9.0(64bit)
- AlmaLinux 9.1(64bit)
- AlmaLinux 9.2(64bit)
- AlmaLinux 9.3(64bit)
- Arch Linux 2023.09.01(64bit)
- CentOS 7(64bit)
- CentOS Stream 8(64bit)
- CentOS Stream 9(64bit)
- Debian 10(64bit)
- Debian 11(64bit)
- Debian 12(64bit)
- Fedora 38 (64bit)
- openSUSE Leap 15.4 (64bit)
- Oracle Linux 8.6(64bit)
- Oracle Linux 8.7(64bit)
- Oracle Linux 8.8(64bit)
- Oracle Linux 8.9(64bit)
- Oracle Linux 9.0(64bit)
- Oracle Linux 9.1(64bit)
- Oracle Linux 9.2(64bit)
- Oracle Linux 9.3(64bit)
- Rocky Linux 8.6(64bit)
- Rocky Linux 8.7(64bit)
- Rocky Linux 8.8(64bit)
- Rocky Linux 8.9(64bit)
- Rocky Linux 9.0(64bit)
- Rocky Linux 9.1(64bit)
- Rocky Linux 9.2(64bit)
- Rocky Linux 9.3(64bit)
- Ubuntu 20.04(64bit)
- Ubuntu 22.04(64bit) ※512MBプランでは利用不可
インストールできるアプリケーションイメージ
アプリケーションイメージに関しては、種類がかなり多いので、用途ごとに分けてまとめておきます。
AIツール
- Auto-GPT
- BabyAGI UI ※2GB以下のプランでは利用不可
- Dify
- GPT Engineer
- StableStudio ※1GB以下のプランでは利用不可
- SuperAGI ※2GB以下のプランでは利用不可
ビジネスツール
- Jitsi Meet ※512MBプランでは利用不可
- Mattermost ※512MBプランでは利用不可
- Nextcloud
- Redmine
Mattermostは、Slackのようなチャットツールになります。
Nextcloudはオンラインストレージで、大容量プランを使って社内の専用ストレージを構築するのにおすすめです。
Redmineは、システム開発の業界でよく利用されるプロジェクト管理ツールです。
プログラミングツール
- Django
- GitLab ※512MBプランでは利用不可
- Laravel
- Node.js
- Ruby on Rails
Djangoとは、PythonのWEBアプリケーションフレームワークです。
また、GitLabはGitリポジトリマネージャーを構築できるソフトウェアです。
ブログ・サイト制作
- baserCMS
- Bluesky
- Concrete CMS(旧 concrete5)
- Drupal
- Joomla!
- KUSANAGI(AlmaLinux 8)
- KUSANAGI(AlmaLinux 9)
- KUSANAGI(CentOS Stream 8)
- KUSANAGI(CentOS Stream 9)
- LAMP
- Mastodon ※512MBプランでは利用不可
- MediaWiki
- Misskey ※1GB以下のプランでは利用不可
- Strapi
ゲーム
シンVPSでは、ゲームのマルチプレイ環境の構築も行うことができます。
例えば、人気のマイクラ(Minecraft)やARKのマルチプレイ環境の構築のも可能です。
- ARK ※2GB以下のプランでは利用不可
- Arma 3 ※512MBプランでは利用不可
- Assetto Corsa ※512MBプランでは利用不可
- Counter-Strike 2 ※512MBプランでは利用不可
- Factorio ※512MBプランでは利用不可
- FiveM(GTA V) ※2GB以下のプランでは利用不可
- Minecraft Forge ※1GB以下のプランでは利用不可
- Minecraft Java版 ※512MBプランでは利用不可
- Minecraft Mohist ※2GB以下のプランでは利用不可
- Minecraft Paper ※1GB以下のプランでは利用不可
- Minecraft Spigot ※1GB以下のプランでは利用不可
- Minecraft 統合版 ※512MBプランでは利用不可
- パルワールド(Palworld) ※2GB以下のプランでは利用不可 / 16GBプラン以上を推奨
- Project Zomboid ※1GB以下のプランでは利用不可
- Rust ※2GB以下のプランでは利用不可
- Team Fortress 2 ※512MBプランでは利用不可
- Terraria ※512MBプランでは利用不可
- Unturned ※512MBプランでは利用不可
- Valheim ※512MBプランでは利用不可
- 7 Days to Die ※2GB以下のプランでは利用不可
サーバー管理・その他ツール
- ArchiveBox
- Cacti Nagios
- Docker
- Dokku
- Jenkins
- LEMP
- Matomo
- Metabase ※512MBプランでは利用不可
- MongoDB
- OpenVPN
- Prometheus
- Redis
- Ubuntuデスクトップ(GNOME) ※1GB以下のプランでは利用不可
- Ubuntuデスクトップ(LXDE) ※1GB以下のプランでは利用不可
- Webmin
- Zabbix
シンVPSのメリット・デメリット
シンVPSのメリット・デメリットについてもチェックしてみましょう。
メリットは5つ
シンVPSのメリットは、こちらの5つです。
- 料金プランが多い
- 大規模容量のプランもあり
- 利用できるOS・アプリケーションイメージが多い
- オールNVMe SSD構成で高速な処理を期待できる
- アダルトコンテンツの公開も可能
料金プランが多い
シンVPSでは、料金プランが7つ用意されています。
利用者の都合(予算や必要なスペックなど)に合わせたプランを選びやすくなっています。
大規模容量のプランもあり
シンVPSでは、ストレージ容量が最大1,600GB(1.6TB)のプランも用意されています。
大規模サイトの運営や、大規模な容量が必要な場面でも利用することができます。
また、最大500GBまでストレージを追加することができるので、さらに容量が必要という方にもおすすめです。
利用できるOS・アプリケーションイメージが多い
また、利用できるOS・アプリケーションイメージが多いのもポイントですね。
必要な環境を簡単に構築することができ、とても便利に利用することができます。
OS・アプリケーションイメージについては、こちらをチェックしてください → OS・アプリケーションイメージの一覧
オールNVMe SSD構成で高速な処理を期待できる
最近のVPSでは、ストレージにHDDよりも高速なSSDを採用するサービスが多いです。
シンVPSでは、さらに高速なNVMe SSDを採用しているのもメリットです。
NVMeはSSDの為に作られた通信規格で、NVMe SSDは、通常のSSDよりも高速な処理を期待できます。
アダルトコンテンツの公開も可能
シンVPSは、アダルトコンテンツの公開もOKなVPSです。
VPSは、利用者ごとにメモリ・CPUが割り当てられており、他利用者の影響を受けにくいサーバーです。
共用サーバーよりも安定したサーバー環境でアダルトサイトを運営したいという方にもおすすめです。
デメリットは3つ
シンVPSのデメリットは、この3つです。
- 最低利用期間が3ヶ月
- 無料お試し期間がない
- 情報量が少ない
シンVPSは、最低利用期間が3ヶ月となっているので、取り合えず1ヶ月だけ使ってみたいということができません。
また、お試し期間が無いので、契約前にサーバーの使用感などをチェックすることができないのがデメリットです。
それと、まだ提供が開始されたばかりのサービスで、WEB上に情報量が少ないのもデメリットです。
シンVPSのよくある質問
シンVPSについて、よくある質問をまとめました。
インターネット 10Gbps共有
IPv4アドレス1個
無制限です。
可能です。500GB(月額1,100円/100GB)の追加が可能です。
シンVPSは、3ヶ月からの契約が可能となっています。
可能です。シンVPSでは、DNS設定機能が用意されています。
最後に
シンVPSは、提供が開始されたばかりのVPSです。
まだまだ情報量が少ないですが、シンクラウド株式会社が運営する高性能なVPSで、ストレージ容量も最大1.6TBとかなり大容量になっています。
シンVPSを検討されている方は、一度公式サイトへもアクセスして詳細をチェックしてみましょう。