今回は、新しくリリースされた完全無料のレンタルサーバー「シンフリーサーバー」についてまとめました。
実際に使ったみた感想などもまとめているので、「シンフリーサーバー」に興味ある方はチェックしてみましょう。
広告表示もなく、無料とは思えないサーバーです。
それにより、独自ドメインを使ったWordPressでのWEBサイト運用も問題なく行え、アフィリエイトサイトでも利用できます。
また、小規模な会社サイトや店舗サイトであれば、問題なく動作します。
ただし、メールアドレスの発行が行えず、メールも一緒に使いたいという方にはおすすめできないです。
シンフリーサーバーの主な特徴はこんなところです。
- 容量は10GB
- 独自無料SSL・WAFを利用できる
- 独自ドメインも利用できる
- 広告が表示されない
- 小規模であれば、アフィリエイトサイトや会社サイト・店舗サイトでも利用可
- メールアドレスを使えないので、その点はデメリット
中規模以上のWEBサイト運営やメール機能が必須という方には、「シンフリーサーバー」はおすすめできません。
有料のシンレンタルサーバーを検討しましょう。
こちらの記事は、プログラミング・WEB制作歴15年以上、ブログ歴10年以上のプログラマーが書いています。
プライベートでも仕事でも多くのレンタルサーバーを利用してきた経験から、サーバーに関する豊富な知識をもとに書いています。
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シンフリーサーバーについて
シンフリーサーバーとは
「シンフリーサーバー」とは、シンクラウド株式会社が提供する完全無料で利用できるレンタルサーバーです。
いわゆる無料サーバーの一つで、エックスフリーの後継となるサーバーサービスです。
エックスフリーとの大きな違いは、やはり独自SSL・WAFを利用できる、容量が10GBに増えたところです。
それにより、WEBサイト全体をHTTPS通信にすることができ、SEO的にも有利になります。
さらに、WordPressの脆弱性対策も行えます。
また、エックスフリーのように広告が表示されることもなく、かなり使い勝手がよくなりました。
もちろん、独自ドメインもデータベースも利用することができ、WordPressの利用も可能です。
ストレージにはSSDを採用しており、容量10GBとなっているので、低品質な格安サーバーよりもスペックも機能も上になっています。
スペック・機能(エックスフリーとの比較あり)
「シンフリーサーバー」の主なスペックや機能については、以下の表にまとめておきます。
旧サービスのエックスフリーについても一緒にまとめておきます。
気になる方は、比較しながらチェックしてみましょう。
シンフリーサーバー | エックスフリー | |
---|---|---|
ディスク容量 (SSD) | 10GB | 1~2GB |
独自ドメイン | 10個 | 5~10個 |
サブドメイン | 50個 | 50個 |
無料独自SSL | 〇 | × |
WAF | 〇 | × |
アクセス拒否設定 | 〇 | × |
データベース数 | MariaDB10.5 最大5個 | MySQL5 最大5個 |
データベース容量 | 500MB | 50~100MB |
WordPress 簡単インストール | 〇 | 〇 |
PHP | PHP7 / PHP8 | PHP5 / PHP7 / PHP8 |
SSI | 〇 | 〇 |
Perl | 〇 ※バージョンは5.26.x | × |
Ruby | 〇 ※バージョンは2.5.x | × |
Python | 〇 ※2.7.x / 3.6.xを利用可 | × |
.htaccess | 〇 | 〇 |
Cron | 〇 | - |
SSH | 〇 | × |
メールアドレス | × | × |
FTP | 〇 | 〇 |
Xアクセラレータ | 〇 | × |
サーバーキャッシュ設定 | 〇 | × |
XPageSpeed | 〇 | × |
動作確認URL設定 | 〇 | × |
FTP over SSL | 〇 | 〇 |
自動バックアップ | 〇 | × |
サポート | × | × |
広告の表示 | なし | あり |
やはり、大きいのは独自SSL・WAFを利用できるようになった点と、ストレージ容量が10GBと大幅に増えた点ですね。
これによって、小規模なWEBサイトであれば運営が可能になりました。
また、PHPも7と8を使えて、「PHP7.2 / PHP7.3 / PHP7.4 / PHP8.0 / PHP8.1 / PHP8.2」から選択できるようになりました。
データベースもMariaDB10を利用することができ、WordPressも問題なく動作します。
「シンフリーサーバー」のおすすめポイント
「シンフリーサーバー」のおすすめポイントは、この7つです。
- 広告が表示されない
- 独自SSLを利用できる
- WAFを利用できる
- 独自ドメインを利用できる
- WordPress簡単インストール機能を搭載
- 高速化設定(Xアクセラレータ、サーバーキャッシュ設定、XPageSpeed)を利用できる
- HTTP/2をサポート
「シンフリーサーバー」の一番のポイントは、やはり「広告が表示されない」「独自SSLを利用できる」という2点ですね。
この2点はエックスフリーの大きなネックになっていたので、これでWEBサイトの本格的な運営も行えるようになりました。
また、独自ドメインを使えて、WordPressの簡単インストール機能も搭載しており、アフィリエイトサイトでも利用しやすいです。
独自ドメインが無くても、「サーバーID.cloudfree.jp」という初期ドメインを利用することもできます。
ドメイン費用をかけたくない方は、初期ドメインを使ってWEBサイトを公開することもできます。
他にも、高速化機能としてXアクセラレータやサーバーキャッシュ設定、XPageSpeedを搭載しています。
高速化技術であるHTTP/2もサポートしており、高速なWordPressの表示も期待できます。
WAFを利用できるのも大きいですね。
100%不正アクセスをブロックできる訳ではないですが、WordPressのようなWEBアプリケーションにとっては強力な脆弱性対策になります。
デメリットは4つ
「シンフリーサーバー」の大きなデメリットは、以下の4つです。
- ストレージ容量が10GBしかない
- メールアドレスを発行できない
- バックアップ機能がない ※自動バックアップ機能が追加されました
- サポートがない
「シンフリーサーバー」では、ストレージにオールSSDを採用しており、高速化を図っています。
ただ、ストレージ容量が10GBと少ないので、そこはネックになりますね。
とは言え、無料サーバーで10GBというのは多い方になるので、デメリットと捉えるか、メリットと捉えるかはあなた次第にはなります。
また、メールアドレスを利用できず、メール機能を使えないのもデメリットです。
デメリットを許容できる方には「シンフリーサーバー」もおすすめです!
シンフリーサーバープラス(有料プラン)もあり
シンフリーサーバープラスという有料プランもリリースされました。
無料プランの強化版で容量が大幅に増量され、メールも利用できるようになっています。
無料のシンフリーサーバーと比較しながら、シンフリーサーバープラスの詳細もチェックしてみましょう。
シンフリーサーバー | シンフリーサーバープラス | |
---|---|---|
料金 | 無料 | 3ヶ月契約:月額660円 6ヶ月契約:月額605円 12ヶ月契約:月額550円 24ヶ月契約:月額522円 36ヶ月契約:月額495円 |
ディスク容量 (SSD) | 10GB | 300GB |
独自ドメイン | 10個 | 100個 |
サブドメイン | 50個 | 100個 |
無料独自SSL | 〇 | 〇 |
WAF | 〇 | 〇 |
アクセス拒否設定 | 〇 | 〇 |
データベース数 | MariaDB10.5 最大5個 | MariaDB10.5 最大50個 |
データベース容量 | 500MB | 500MB |
WordPress 簡単インストール | 〇 | 〇 |
PHP | PHP7 / PHP8 | PHP7 / PHP8 |
SSI | 〇 | 〇 |
Perl | 〇 ※バージョンは5.26.x | 〇 ※バージョンは5.26.x |
Ruby | 〇 ※バージョンは2.5.x | 〇 ※バージョンは2.5.x |
Python | 〇 ※2.7.x / 3.6.xを利用可 | 〇 ※2.7.x / 3.6.xを利用可 |
.htaccess | 〇 | 〇 |
Cron | 〇 | 〇 |
SSH | 〇 | 〇 |
メールアドレス | × | 〇 |
FTP | 〇 | 〇 |
Xアクセラレータ | 〇 | 〇 |
サーバーキャッシュ設定 | 〇 | 〇 |
XPageSpeed | 〇 | 〇 |
動作確認URL設定 | 〇 | 〇 |
FTP over SSL | 〇 | 〇 |
自動バックアップ | ・WEBデータ、MySQLデータベースを毎日自動バックアップ ・14日分のバックアップデータを保持 ・バックアップデータはデータ復旧用としても利用可能(無料) | |
サポート | × | × |
広告の表示 | なし | なし |
シンフリーサーバープラスは、格安サーバーとまでは言えないですが、比較的コストを抑えて利用できるサーバーです。
シンレンタルサーバーの低価格版サーバーという感じになっており、コストを抑えてアフィリエイトやブログを始めたいという方におすすめです。
シンフリーサーバーがおすすめな方
「シンフリーサーバー」は、独自ドメイン、独自SSL、MySQLを利用することができ、WordPressを使ったWEBサイトの運営も問題なく行えます。
これにより、アフィリエイトでも利用できるようになりました。
また、小規模であれば、会社サイトや店舗サイトでも利用できるレベルです。
- メールアドレスの発行が不要な方
- 小規模な会社サイト・店舗サイトの運営者
- 個人ブログ・アフィリエイトサイトの運営者
- 静的ページのみの簡易的なWEBサイトの運営者
- サテライトサイト用のレンタルサーバーをお探しの方
「シンフリーサーバー」は、10GBあるので、静的ページのみのWEBサイトやサテライトサイトで利用するのにもおすすめです。
これらの簡易的なWEBサイトだと容量もさほど必要としないことが多いので、おすすめです。
ただし、ストレージ容量が10GBなので、ある程度WEBサイトの規模が大きくなると有料サーバーへ移転が必要になります。
例えば、画像を大量に使用される方だと、10GBは直ぐにいっぱいになります。
また、メールアドレスの発行を行えないので、メールも同時に使いたいという方にはおすすめできないです。
こういった方には、有料のシンレンタルサーバーやエックスサーバーをおすすめします。
ただ、基本的に「シンフリーサーバー」は上級者に向いているレンタルサーバーです。
WEB制作やWordPress初心者の方には、「シンフリーサーバー」はおすすめできません。
サポートが無いので、トラブル時にはWEBサイトの復旧を行えなかったり、問題を解決できずに放置ということにもなりかねません。
シンフリーサーバーを使ってみた感想
管理画面が非常に使いやすい
「シンフリーサーバー」を実際に使ってみた感想としては、必要な機能のみに絞ったという感じで、非常に使いやすいです。
サーバーパネル(サーバーの管理画面)もシンプルになっており、操作しやすく感じました。
WordPressのインストール画面も使いやすいです。
それに、WordPressに関するセキュリティ設定も行えるようになっています。
WordPressもセキュリティに配慮して運用することができ、安心して利用することができます。
さらに、php.iniの設定編集も行えるようになっており、必要に応じてPHPの設定を変更することも可能です。
ここまでチェックしても、無料とは思えない高機能になっていますね。
WordPressの測定結果
また、実際にWordPressをインストールしてみましたが、体感速度では有料レンタルサーバーと大差はなかったです。
一応、インストールしたWordPressを「PageSpeed Insights」で測定してみましたが、かなりいい数字が出ました。
検証時の設定はこちらです。
↓
・PageSpeed Insightsで測定
・サンプル記事を5件投稿(1記事3,000文字以上、画像あり)
・WordPressテーマはデフォルト
・以下のプラグインをインストール
Akismet Anti-spam、Autoptimize、Classic Editor、Classic Widgets、Contact Form 7、EWWW Image Optimizer、Limit Login Attempts Reloaded、XML Sitemap & Google News
このあと、WordPressテーマを変えたり、記事が溜まっていくと、測定結果は変わってくると思います。
ですが、インストールしたてだとしても、この結果はかなりいいですね。
感想のまとめ
このような感じで、実際に使ってみて感じたのは、WordPressを使ったWEBサイトも問題なく運営できるということです。
ストレージ容量が10GBと少ないので、そこは大きなマイナイスポイントにはなります。
ですが、取り合えずWordPressを使ったWEBサイト公開できればいいという方であれば、全く問題ないです。
それに、サポートはないですが、サーバーパネルも使いやすく、上級者の方でも問題なく使いこなせると感じました。
バックアップ機能がないのは少し不安に感じるところです。
※自動バックアップ機能が追加されました。
ですが、そこはHDDなどに手動でバックアップを取るなどしてカバーすることもできます。
WordPressの場合は、バックアップ用プラグインを利用するのもいいです。
他社無料サーバーとの比較
「シンフリーサーバー」と他社の無料で利用できるレンタルサーバーをいくつかの項目で比較でしてみましょう。
シンフリーサーバー | スターサーバーフリー | XREA Free | |
---|---|---|---|
利用料金 | 無料 | 無料 | 無料 |
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 |
ストレージ | 10GB | 2GB | 10GB |
独自ドメイン (マルチドメイン) | 10個 | 1個 | 20個 |
無料独自SSL | 〇 | × | 〇 |
WAF | 〇 | × | × |
MySQL | 5個(500MB) | 1個(50MB) | 5個 |
PHP | PHP7.2 / PHP7.3 / PHP7.4 / PHP8.0 / PHP8.1 / PHP8.2 | PHP5.3.3 / PHP5.5 / PHP5.6 / PHP7.0 / PHP7.1 / PHP7.2 / PHP7.3 / PHP7.4 / PHP8.0 / PHP8.1 / 8.2 | PHP5.6 / PHP7.0 / PHP7.1 / PHP7.2 / PHP7.3 / PHP7.4 / PHP8.0 / PHP8.1 / 8.2 |
WordPress | 〇 | 〇 | 〇 |
広告表示 | なし | あり | あり |
転送量 | 900GB/日 | 転送量課金なし | 5GB/日 |
FTP | 〇 | 〇 | 〇 |
メールアドレス | × | × | 〇 ※100アカウント |
バックアップ | 〇 | × | 〇 |
商用利用 | 〇 | 〇 | 〇 |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
比較してみると、無料サーバーとして優良なのは「シンフリーサーバー」か「XREA Free」ですね。
この2つのサーバーを比較した時に「シンフリーサーバー」のデメリットとなるのが、メールアドレスを発行できないという点です。
もしメールを利用したい場合には、有料の「シンフリーサーバープラス」を利用する必要があります
ただ、「シンフリーサーバー」には、広告表示がありません。
さらに、1日の転送量上限が900GBとなっているので、1日5GBしかない「XREA Free」と比べてもかなり多いです。
シンフリーサーバーのまとめ
今回、実際に「シンフリーサーバー」を使ってみて、WEBサイトの表示速度は、決して遅くないです。
それに、ストレージ容量10GB、オールSSD採用、無料SSL利用可となっており、質の悪い格安サーバーと比べるとかなり使い勝手がいいです。
ただし、ストレージ10GBというのは少し心もとなく、規模の小さなWEBサイトや、静的ページのみの簡易的なWEBサイトの運用向けになります。
また、メールアドレスを利用できないのもデメリットです。
その点は理解した上で、「シンフリーサーバー」を利用するようにしましょう。
シンフリーサーバーのよくある質問
利用できます。
利用できます。
シンフリーサーバーは無料サーバーになるため、サポートは一切ありません。
利用できます。WordPress簡単インストール機能も付いているので、簡単にWordPressの利用を開始できます。
10GBです。
WordPressに関する様々なセキュリティ設定が可能です。また、無料SSLも利用できます。
DNSレコード編集画面にて編集が可能です。Aレコード、AAAAレコード、MXレコード、TXTレコード、NSレコード、CNAMEレコードを設定する事ができます。