※当記事内には、商品プロモーションを含む場合があります
特定商取引法に基づく表記の書き方!テンプレートあり!

ネットショップやオンラインサービスを運営する場合、「特定商取引法に基づく表記」の掲載は法律で義務付けられています。

特定商取引法(特商法)は、消費者トラブルを防止するための法律です。
インターネット上で商品やサービスを販売する事業者は、事業者情報や返品条件などを明示する必要があります。
  • 何を書けばいいかわからない
  • 個人事業主でも必要なの?
  • 自宅の住所を公開したくない

などと悩む方も多いですが、ポイントさえ押さえれば難しくありません。

そこで、この記事では、特定商取引法に基づく表記の書き方を初心者向けに解説します。

この記事でわかること

  • 特定商取引法に基づく表記とは何か・なぜ必要か
  • 記載すべき必須項目と書き方のポイント
  • 個人事業主が注意すべき点(住所・電話番号の公開)
  • 2022年6月から義務化された「最終確認画面」の表示
  • すぐに使えるテンプレート(物販向け・サービス提供向け)
  • よくある質問
当記事を書いている人
サイト運営者
こちらの記事は、プログラミング・Web制作歴15年以上、ブログ歴10年以上のプログラマーが書いています。
プライベートでも仕事でも多くのレンタルサーバーを利用してきた経験から、サーバーに関する豊富な知識をもとに書いています。
>> プロフィール

特定商取引法に基づく表記とは?

特定商取引法に基づく表記とは、インターネット上で商品やサービスを販売する事業者が、消費者に対して事業者情報や取引条件を明示するためのページです。

「通信販売」に分類される取引を行う場合に必要で、これにはネットショップだけでなく、オンラインでのサービス提供、デジタルコンテンツの販売なども含まれます。
個人・法人を問わず、通信販売を行う事業者はすべて対象です。

ダッチ
ダッチ

個人事業主であっても、ネット上で有料の商品やサービスを提供するなら、この表記は法律上必須です。

なぜ特定商取引法に基づく表記が必要なのか?

特定商取引法に基づく表記が必要な理由は、主に以下の3つです。

  • 法律で義務付けられている:特定商取引法により、通信販売を行う事業者は表記が必須。違反すると行政処分の対象になる場合がある
  • 消費者トラブルの防止:事業者情報や返品条件を明示することで、購入後のトラブルを未然に防ぐ
  • 信頼性の向上:事業者情報を公開することで、「信頼できる事業者だ」と判断してもらえる

表記しないとどうなるのか

表記がないまま販売を行うと法律違反となり、消費者庁や都道府県から業務改善の指示、業務停止命令、役員等に対する業務禁止命令といった行政処分を受ける可能性があります。

違反の内容によっては罰則の対象にもなります。
さらに、処分を受けた事業者は、事業者名とともに消費者庁のサイトで公表されます。

ダッチ

特に見落としやすいのが返品条件の記載漏れです。

物品の販売で返品の可否や条件を表示していない場合、購入者は商品の引き渡しを受けた日から8日以内であれば返品できると定められています(返送料は購入者負担)。
もし「返品不可」としたい場合には、その旨をはっきり書いておく必要があります。
なお、ネット通販でこの返品条件を有効にするには、特定商取引法に基づく表記だけでなく、注文確定前の最終確認画面にも同じ内容を表示しておく必要があります。

ちなみに、アフィリエイトブログのように商品を直接販売していないサイトでは、この表記は不要です。

記載すべき必須項目

特定商取引法に基づく表記に記載すべき項目をまとめました。
「対象」欄は、その項目を書く必要がある事業者や取引の種類を示しています。

対象 記載する内容 注意点
事業者名(販売者名) 全事業者 法人名、または個人事業主の氏名 個人事業主は戸籍上の氏名か登記済みの商号。登記していない屋号やサイト名だけでは不可
代表者名 法人のみ 代表者、または通信販売の業務責任者の氏名 個人事業主は不要(氏名の記載で足りる)
所在地 全事業者 現に活動している事業所の住所 番地までを正確に記載する。営業活動の拠点であることが必要で、私書箱では不可
電話番号 全事業者 確実に連絡が取れる電話番号 掲載していても意図的に応答しない状態は不可。営業時間外の留守番電話対応は問題ない
商品・サービスの価格 全事業者 税込価格を明示 各商品ページに記載してリンクさせる形でも可
送料 物販のみ 「全国一律○○円」など金額で明示 「送料実費」のような表記は不可。地域別の場合は最低額と最高額を示す
価格・送料以外に
かかる費用
該当する場合 代金引換手数料、梱包料、設置費など 「手数料がかかります」ではなく金額を記載する
支払い方法 全事業者 クレジットカード、銀行振込など 利用可能な支払い方法をすべて記載
支払い時期 全事業者 注文時、商品発送時など 前払いか後払いかを明示し、期限も記載する
商品の引き渡し時期
(サービス提供時期)
全事業者 注文後○日以内に発送、など 「○日以内」「○月○日まで」のように期間か期限で示す。「入荷次第」は不可(「直ちに」「即時」は可)
返品・キャンセルについて 全事業者 返品の可否、条件、期限、送料の負担 「返品不可」の場合もその旨を明記する。ネット通販では最終確認画面にも表示が必要
申込みの有効期限 該当する場合 期間限定販売、カウントダウン販売などの期限 期限を過ぎると商品自体を購入できなくなる場合が対象
販売数量の制限など
特別な販売条件
該当する場合 「お一人様○個まで」「先着○名限定」などの条件 個数限定はこちらに該当する(申込みの有効期限ではない)
継続契約・定期購入の内容 該当する場合 2回以上の契約が必要である旨、支払総額、契約期間、その他の販売条件 解約の申出期限や違約金がある場合は、返品・解除の項目としてその内容と金額も明記する
契約不適合責任の特約 該当する場合 不良品への対応について独自の定めがある場合、その内容 特約を設けない場合は民法の原則どおりとなるため記載不要
動作環境 ソフトウェア
販売のみ
対応OS、CPU、メモリ、必要な空き容量など アプリやツールの販売が対象。「各商品ページに記載」として誘導しても可
【表示を省略できる項目・できない項目】
「請求があれば、広告表示事項を記載した書面またはメールを遅滞なく提供する」旨をページに明記し、実際にすぐ提供できる体制を整えている場合、事業者名・住所・電話番号・販売価格・支払方法などは表示を省略できます。
一方で、返品に関する事項、申込みの期間の定め、販売数量の制限、継続契約の販売条件、ソフトウェアの動作環境は、どんな場合も省略できません。
メモ

メールアドレスは、法律上は電子メールで広告を送る場合の記載事項です。
ただ、消費者からの問い合わせ窓口として実務上はほぼ必須なので、テンプレートにも含めています。

個人事業主が注意すべきポイント

個人事業主が「特定商取引法に基づく表記」を作成する際に、よく悩むのが住所と電話番号の扱いです。
そこで、個人事業主向けに、この2点についてもまとめておきます。

住所の公開について

特定商取引法では住所の記載が義務付けられています。
ですが、個人事業主の場合、自宅住所を公開することに抵抗がある方も多いと思います。

その場合の対策としては、以下の方法があります。

  • バーチャルオフィスの住所を利用する:月額数千円で住所をレンタルできるサービスもあり
  • コワーキングスペースの住所を利用する:住所利用が可能なコワーキングスペース、シェアオフィスもあり
  • 「請求があれば遅滞なく開示する」と記載する:消費者庁の見解により、一定の条件を満たせば住所の表示自体を省略できる

住所を省略できるのは、「請求があれば書面やメールで遅滞なく開示する」旨をページに明記し、なおかつ実際に請求があったときすぐ開示できる体制を整えている場合に限られます。
この条件を満たせない場合、省略することはできません。

また、番地だけを伏せるといった一部省略も認められていないため、記載する場合は必ず正確な住所を書くようにしましょう。

ダッチ

また、バーチャルオフィスやコワーキングスペースの住所を使う場合、消費者庁は次の条件を挙げています。

  • その住所・電話番号が連絡先として機能することについて、施設の運営会社と合意ができていること
  • 運営会社が、事業者本人の現住所と本人名義の電話番号を把握していること
  • 運営会社と事業者のあいだで、確実に連絡が取れる状態になっていること

住所を借りているだけで連絡が取れない状態であれば、表示義務を果たしたことにはなりません。

住所利用(登記や特定商取引法への記載)が「不可」となっているコワーキングスペースやシェアオフィスもあります。
必ず、事前に施設側の利用規約で特定商取引法への記載が許可されているか確認しておきましょう。

電話番号の公開について

電話番号も同様に、「請求があれば遅滞なく開示する」旨を記載することで、ページ上での公開を省略できます。
ただし、消費者からの請求があった場合には速やかに開示する義務があるため、連絡が取れる電話番号を必ず用意しておきましょう。

もしプライベートの電話番号を使いたくない場合は、ビジネス用の番号を別に用意するのがおすすめです。

  • 格安SIMで番号を追加する:音声通話のみの最小プランなら月額数百円程度から。データ容量を最小にすれば維持費を抑えられる
  • 050から始まるIP電話サービスを使う:スマホアプリで発着信でき、月額無料〜数百円程度。ただしSMSが使えないサービスも多いので、SMS認証が必要な決済サービスとの併用には注意
  • 電話代行(秘書代行)サービスを使う:オペレーターが営業時間内に一次対応してくれる。月額数千円程度から利用でき、着信の取りこぼしを防げる
  • バーチャルオフィスの電話転送オプションを使う:住所と番号をまとめて用意できる。住所レンタルとセットだと割安になる場合が多い
どの方法で電話番号を用意する場合でも、「確実に連絡が取れる番号」であることが条件です。
番号を載せていても、意図的に電話を取らない状態にしている場合は、表示義務を満たしているとは判断されません。

着信に電話対応できる体制まで含めて用意しておきましょう。

コピペで使えるテンプレート

すぐに使えるテンプレートを2パターン用意しました。
自分の事業に合わせて編集してご利用ください。

テンプレート①:物販(ネットショップ)向け

特定商取引法に基づく表記

事業者名:○○ ○○(氏名)
所在地:〒XXX-XXXX ○○県○○市○○町 X-X-X
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
メールアドレス:info@example.com
※法人の場合は「運営責任者:○○ ○○」を追加してください

販売価格:各商品ページに記載(税込価格)
送料:全国一律○○円(○○円以上のご注文で送料無料)
販売価格・送料以外にかかる費用:代金引換手数料○○円

お支払い方法:クレジットカード(VISA / Mastercard / JCB)、銀行振込、代金引換
お支払い時期:クレジットカード→ご注文時 / 銀行振込→ご注文後7日以内(前払い) / 代金引換→商品お届け時

商品の引き渡し時期:
クレジットカード・代金引換→ご注文確認後、○営業日以内に発送
銀行振込→ご入金確認後、○営業日以内に発送

返品・交換について:
- 商品到着後○日以内にご連絡いただいた場合に限り、返品・交換を承ります
- お客様都合による返品の場合、送料はお客様負担となります
- 不良品・誤送品の場合は、送料当方負担にて交換いたします

テンプレート②:オンラインサービス・デジタルコンテンツ向け

特定商取引法に基づく表記

事業者名:○○ ○○(氏名)
所在地:ご請求をいただいた場合、遅滞なく書面またはメールにて開示いたします
電話番号:ご請求をいただいた場合、遅滞なく書面またはメールにて開示いたします
メールアドレス:info@example.com
※法人の場合は「運営責任者:○○ ○○」を追加してください

販売価格:各サービスページに記載(税込価格)
販売価格以外にかかる費用:なし
動作環境:各サービスページに記載(※ソフトウェアを販売する場合は「iOS 15以降、最新版のGoogle Chrome」など具体的に記載)

お支払い方法:クレジットカード(VISA / Mastercard / JCB)、銀行振込
お支払い時期:クレジットカード→お申し込み時 / 銀行振込→お申し込み後7日以内(前払い)

サービスの提供時期:お支払い確認後、○営業日以内にサービスを開始
デジタルコンテンツの場合:決済完了後、すぐにダウンロードまたはアクセスが可能

返品・キャンセルについて:
- サービスの性質上、提供開始後の返品・返金はお受けできません
- デジタルコンテンツの場合、ダウンロード後の返品・返金はお受けできません
- お申し込み後、サービス提供前であればキャンセルを承ります

※月額プランなど継続契約がある場合は、契約期間、解約の申出期限、解約方法もあわせて記載してください。

テンプレートはあくまで参考例です。
自分のサイトで実際に使用しているサービスや取得している情報に合わせて、必ず内容を確認・編集してからご利用ください。
法的に不安がある場合には、弁護士や行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

特定商取引法に基づく表記ページを設置するときの注意点

特定商取引法に基づく表記を書き上げたら、そのページをどこに設定するのかも重要です。
そこで、対応漏れが起きやすいポイントを2つ説明しておくの、参考にしてください。

購入前に到達できる場所に置く

事業者名・住所・電話番号は、広告の冒頭部分から簡単にたどり着ける形で表示する必要があります。
フッターメニューなどに「特定商取引法に基づく表記」というリンク名で設置するようにしましょう。

カートの最終確認画面にも表示する

2022年6月1日施行の改正特定商取引法により、注文を確定する直前の画面(最終確認画面)にも、取引条件を表示することが義務付けられました。

  • 商品・サービスの分量(回数、期間、数量など)
  • 販売価格・対価
  • 支払いの時期と方法
  • 引き渡し・提供の時期
  • 申込みの撤回、解除に関する事項
  • 申込みの期間に関する定めがある場合はその内容

特定商取引法に基づく表記のページを作っただけでは、条件を満たすことはできません。

BASEやSTORESなどのECプラットフォームのカート機能を使っている場合は、標準で対応しています。
ですが、自作のフォームや決済リンクで販売している場合は、確認画面に上記の項目が表示されているかを確認しておきましょう。

特定商取引法に基づく表記に関するよくある質問

特定商取引法に基づく表記について、よくある質問をまとめました。

アフィリエイトブログにも必要ですか?

自分の商品やサービスを直接販売していないアフィリエイトブログの場合は、基本的には不要です。ただし、自分のコンテンツ(有料note、オンライン講座など)を販売している場合は必要になります。

通信販売にクーリング・オフはありますか?

通信販売にクーリング・オフの制度はありません。訪問販売などと混同されやすいのですが、通信販売では事業者が定めた返品特約が適用されます。ただし返品特約を表示していない場合は、商品を受け取った日から8日以内であれば購入者が返品できます(返送料は購入者負担)。

自宅住所を公開したくない場合はどうすればいいですか?

バーチャルオフィスの住所を利用するのが一般的な対策です。また、「請求があった場合に遅滞なく開示する」旨を記載し、実際にすぐ開示できる体制を整えていれば、住所の表示を省略できます。

月額サービス(サブスク)を販売する場合、追加で書くことはありますか?

契約期間、支払う総額、解約の申出期限、解約方法を記載する必要があります。解約時に違約金が発生する場合は、その具体的な金額まで明示しなければなりません。また、解約の受付を電話で行う場合は、確実につながる番号を掲載しておく必要があります。

BASEやSTORESなどのプラットフォームを使っている場合も「特定商取引法に基づく表記」は必要ですか?

はい、必要です。ただ、BASEやSTORESには、所在地と電話番号を非公開にして、代わりに運営会社の情報を表示する機能があります。利用できるのは個人・個人事業主のみで、法人は対象外です。
なお、購入者からの求めに応じて運営会社が連絡先を個別に開示する場合があり、商品の発送元住所は別途記載することになるため、住所を完全に伏せられるわけではありません。

まとめ

今回は、「特定商取引法に基づく表記」の掲載についてまとめました。
ネットショップやオンラインサービスを運営する場合、掲載は法律で義務付けられているので、忘れずに掲載しておきましょう。

【この記事のポイント】

  • ネット上で商品やサービスを販売するなら特定商取引法に基づく表記は法律上必須
  • 事業者名・住所・電話番号・価格・支払い方法・返品条件などの記載が必要
  • 返品条件を書かないと、8日以内は返品を受け入れる義務が生じる
  • 自宅住所を公開したくない場合は、バーチャルオフィスの利用や省略の方法がある
  • 2022年6月からは、カートの最終確認画面にも取引条件の表示が必要
  • テンプレートを参考に、自分の事業に合わせて内容を編集して使う

面倒に感じるかもしれませんが、テンプレートを使えば30分ほどで用意できます。
販売を始める前に設置しておきましょう。

なお、プライバシーポリシー、会社概要ページの作成がまだの方は、こちらの記事も合わせてチェックしてください。

Xでフォローしよう

おすすめの記事