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nginxとLiteSpeedの違いは?どちらを利用すればいい?

Webサイトの表示速度や安定性は、ユーザー体験やSEO評価に直結する重要な要素です。
そのWebサイトの速度の大きく影響する要因の一つがWebサーバーです。

今回は、その中で「Apache以外の選択肢」としてよく比較されるの nginx(エンジンエックス)と LiteSpeed(ライトスピード)の違いについてお話しします。
どちらも「高速で安定したWebサーバー」として知られていますが、それぞれ強みや向いているケースが異なります。

nginxとLiteSpeedの違いについて詳しく知りたい方は、ぜひ最後まお読みください。

当記事を書いている人
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プライベートでも仕事でも多くのレンタルサーバーを利用してきた経験から、サーバーに関する豊富な知識をもとに書いています。
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nginxとは?LiteSpeedとは?

nginxの特徴

nginx(エンジンエックス)は、高性能で軽量なWebサーバーとして広く使われています。
以下に主な特徴をまとめます。

  1. 高いパフォーマンス
    • 静的コンテンツ(画像・CSS・JavaScriptなど)の配信が非常に高速
    • 大量アクセスを効率的に処理できるイベント駆動型アーキテクチャを採用
  2. リバースプロキシ機能
    • バックエンドサーバーへの負荷を分散するリバースプロキシとして利用可能
    • ロードバランサーとしても機能するため、大規模サイトでの採用実績が豊富
  3. 低メモリ消費・軽量設計
    • 同時接続数が多くてもメモリ消費が少なく、効率的に処理できる
  4. 柔軟な設定
    • URLルーティングやキャッシュ制御など、柔軟に設定可能
    • ただしApacheの.htaccessは非対応で、設定ファイルを直接編集する必要がある
  5. オープンソースで無料
    • 無料で利用できる
    • コミュニティによるサポートが活発だが、有償の公式サポートもある
  6. セキュリティと安定性
    • 高負荷環境でも安定して稼働
    • セキュリティ機能は基本的に設定者が管理する必要がある

まとめると、nginxは、高速で軽量、大規模サイト向けに最適化されたオープンソースのWebサーバーと言えます。
さらに、高負荷環境でも安定し大量アクセスにも強く、大規模サイトでの採用実績も多いです。

ただし、Apacheのように.htaccessを利用できず、設定に学習コストがかかるのがデメリットになります。

LiteSpeedの特徴

LiteSpeed(ライトスピード)は、商用向けを中心に開発された高性能Webサーバーで、特にWordPressやECサイトに最適化されています。
以下にのLiteSpeed主な特徴をまとめます。

  1. Apache互換性
    • .htaccessファイルをそのまま利用可能
    • Apacheからの乗り換えが容易
  2. 高速な動的コンテンツ処理
    • PHPやWordPressの動的ページを高速に処理
    • 独自のLSAPIにより、従来のCGIやFastCGIより効率的
  3. LiteSpeed Cache搭載
    • WordPress専用プラグインと連携可能なキャッシュ機能を標準装備
    • ページ読み込み速度を大幅に改善できる
  4. リソース効率が高い
    • 同時接続数が多くても安定稼働
    • メモリ消費を抑えつつ高速処理
  5. 商用サポートあり
    • 有料の商用ライセンスで公式サポートが利用可能
    • トラブル対応やパフォーマンス最適化が安心して行える
  6. セキュリティ機能の充実
    • DDoS対策、IPアクセス制御、レート制限などの機能が組み込み済み

まとめると、LiteSpeedは、WordPressやECサイト向けに最適化された高速・安定・安全なWebサーバーと言えます。
さらに、専用の「LiteSpeed Cache」という強力な高速化プラグインも存在します。

Apache互換性が非常に高く、.htaccessをそのまま利用できるのもLiteSpeedの大きな特徴です。
そのため、設定や運用の手間を減らすことができ、中小規模のWebサイト運営者にも人気のWebサーバーです。

nginxとLiteSpeedの違い

まずは、nginxとLiteSpeedの違いを表で確認してみましょう。

nginx LiteSpeed
ライセンス オープンソース(無料) 商用ライセンス(有料)、OpenLiteSpeedは無料
同時アクセス処理 多くの同時接続数を効率的に処理可能 同時接続にも強く、キャッシュ機能と組み合わせるとさらに安定
静的コンテンツ 非常に高速で、画像やCSS、JavaScriptの配信に強い 高速だが、nginxにやや劣ることがある
動的コンテンツ ■FastCGIやPHP-FPMを使う必要があり
■LiteSpeedと比べると劣る
■nginxよりも高速
■LiteSpeed Cache+LSAPIの組み合わせで非常に高速
■WordPressとの相性も非常に良い
互換性 ■Apacheとの互換性なし
■.htaccessに非対応
■設定ファイル編集が必要
■Apache互換
■.htaccessが使用可能
設定の自由度 高い、リバースプロキシやロードバランサーも対応 自由度はあるがWordPress向けに最適化されている
サポート コミュニティ中心、商用サポートは別途契約 有料ライセンスで公式サポートあり
セキュリティ 高セキュリティだが、設定者による管理が必要 DDoS対策、IP制御、レート制限など組み込み済み
nginxは、画像やCSS、JavaScriptなどの静的コンテンツの配信に強く、Webページの表示が非常に高速です。
さらに、多く接続を効率的に処理することができ、大量の同時アクセス時でも安定してWebサイトを運営することができます。
LiteSpeedは、nginxよりも高速なWebサーバーと言われています。
特に、WordPressやPHPなどの動的コンテンツは、LiteSpeed Cache+LSAPIの組み合わせで非常に高速な処理を期待できます。

nginxとLiteSpeedの違いについては、もう少し詳しくチェックしてみましょう。

パフォーマンスの違い

nginxは、静的ファイルの配信速度に優れており、大量のアクセスも効率よく処理することができます。

それに対して、LiteSpeedは、動的コンテンツの処理に強く、WordPressやPHPプログラムの高速な動作を期待できます。
さらに、高速化プラグイン「LiteSpeed Cache」を利用することで、より高速な表示を期待できます。

Apacheとの互換性・移行のしやすさ

nginxは、Apacheとの互換性がなく、.htaccessを使用できます。
逆に、LiteSpeedは、Apacheとの互換性が非常に高く、.htaccessも問題なく使用できます。

そのため、Apacheサーバーから移行する場合、nginxサーバーでは設定を大幅に変更する必要があります。

セキュリティ・運営

nginxは、自由度は高いが、セキュリティ設定や最適化は利用者側の責任で行う必要があります。

それに対し、LiteSpeedは、公式サポートや自動最適化機能もあり、運用面で安心感のあるWebサーバーです。

コスト面

nginxは、基本無料で利用でき、初期の導入時にかかるコストを減らすことができます。

ですが、LiteSpeedは有料ライセンスが必要になります。
ただ、nginxよりも扱いやすく、運用工数を削減できるため、トータルコストでは有利になる場合もあります。

nginxとLiteSpeed、どちらを利用すればいい?

nginxとLiteSpeed、どちらを利用すればいいかは、状況により異なります。
この2つのWebサーバーで迷われている方は、ぜひ以下の内容を参考にしてください。

個人ブログ

個人ブログや小規模サイトであれば、LiteSpeedをおすすめします。
LiteSpeedは、WordPressにも最適化されているWebサーバーで、高速な表示を期待できます。

中規模サイト・小規模サイト

LiteSpeedは、Apacheとの互換性が非常に高く、nginxよりも扱いやすいです。
そのため、中・小規模なWebサイトの運営であれば、設定がより楽なLiteSpeedがおすすめです。

企業のオウンドメディア

企業のオウンドメディアであれば、nginxをおすすめします。

アクセスが増えても安定した運営を期待できます。
また、キャッシュ設定を工夫することで、十分なパフォーマンスを得ることもできます。

また、オープンソースで無料で利用できるため、導入時の費用を節約できるのも大きなポイントです。

ECサイト・会員制サービス

ECサイトや会員制サービスであれば、よりセキュリティが重要になるため、LiteSpeedをおすすめします。
大量アクセスでも、LiteSpeed CacheやLSAPIを組み合わせることで、安定的に運営することも可能です。

大規模サービス・技術チームがいる場合

大規模サービスの運営や技術チームがいる場合には、nginxをおすすめします。

処理性能の高く、メモリの使用量が少ないがnginxをおすすめします。
大量の同時アクセスでも高速で安定的に動作することができます。

結論:どちらを選ぶべきか?

まとめると、以下のようになります。

  • nginx:大規模サイトや企業メディア、技術者向けで、安定性と自由度、コストメリットが魅力
  • LiteSpeed:WordPressやECサイト向けで、導入のしやすさと、動的サイトの速度が強み

Webサーバー選びは、「技術力」「運営体制」「サイト規模」で決めるのがベストです。
今回紹介した内容をもとに、nginxとLiteSpeedのどちらを採用するかを決めましょう。

各レンタルサーバーの採用状況

人気レンタルサーバーがどのWebサーバーを採用しているかまとめました。
レンタルサーバーをお探しの方は、チェックしてみましょう。

nginxを採用するレンタルサーバー

nginxをWebサーバーとして採用しているのは、以下のレンタルサーバーです。

Webサーバー 利用料金(12ヶ月契約時)
エックスサーバー nginx + Apache 月額1,100円~
ConoHa WING nginx + Apache 月額990円~
さくらのレンタルサーバ
スタンダード以上
nginx + Apache 月額550円~
シンレンタルサーバー nginx + Apache 月額880円~
wpX Speed nginx + Apache 2.2円~/時(上限1,320円~/月)
お名前.com nginx + Apache 月額1,078円
スターサーバーフリー nginx + Apache 月額418円~
ダッチ

いずれも「nginx + Apache」となっている点に注目しましょう。

各社の公式サイトを見ると「nginx」と記載されていることもありますが、正確には「nginx + Apache」という構成になっています。

Apacheと組み合わせることで、これらのレンタルサーバーでも.htaccessを使用することができます。
さらに、動的コンテンツの処理をApacheに任せることで、WordPressやPHPプログラムも高速に処理することができます。

要は、いいとこ取りすることで、nginxの弱点となる部分を補って、高速かつ同時アクセスに強い環境を構築しています。

LiteSpeedを採用するレンタルサーバー

LiteSpeedをWebサーバーとして採用しているのは、以下のレンタルサーバーです。

Webサーバー 利用料金(12ヶ月契約時)
ロリポップ!
ハイスピードプラン
LiteSpeed 990円~
カラフルボックス LiteSpeed 月額638円~
mixhost LiteSpeed 月額968円~
ABLENET LiteSpeed 月額830円~
ラッコサーバー LiteSpeed 月額440円~
JETBOY LiteSpeed 月額550円~

LiteSpeedを採用したレンタルサーバーをお探しの方は、上記のいずれかを選択すれば、間違いはないです。

最後に

今回は、nginxとLiteSpeedの違いを中心にまとめました。

  • nginxは、「大規模・自由度・低コスト」を重視する人におすすめ。
  • LiteSpeed は、「WordPress最適化・安定性・運用コスト削減」を重視する人におすすめ。

どちらのWebサーバーがより優れているかは、一概には言えません。
nginxとLiteSpeedで迷ったら、Webサイトの規模・運営体制・目的などによって採用するWebサーバーを選ぶようにしましょう。

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